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「2001年、冬の電車の中。」

『ワインズバーグ・オハイオ』−シャーウッド・アンダーソン−
去年、バリに行ったときに飛行機で読んだ片岡義男のエッセイに出てきて、読んでみたくなった本。本屋に行ったら文庫本が何社かから出ていて、はじめて有名な本だったと気づいた次第です。いくつかの独立した短編をとおして、架空の街である“ワインズバーグ・オハイオ”に暮らす人々を描きつつ、一人の少年の成長する姿を追っていきます。題材としても形式としても、二十世紀のアメリカ文学のすべての要素が詰まっているんじゃないでしょうか。ある意味、ある程度アメリカの作家の本を読んだ後だからこそ、よく分かる本かもしれません。

『シカゴ育ち』−スチュアート・ダイベック−
上の「ワインズバーグ・オハイオ」もそうですが、これもシカゴというの街を舞台に、そこで暮らす人々を描きながら、一人の男の子の成長が、短編を融合することで語られます。「ワインズバーグ・オハイオ」よりもそれぞれの繋がりは弱いかもしれません。ロックンロールが出てきたりポルカが出てきたり、さまざまな世代や人種、あるいは貧困家庭と裕福な家庭など、そのごちゃごちゃとした中から、(多分)60年代のシカゴという街が浮かび上がってきます。ただ私の中ではシカゴと言えばソウルかブルースなんだけれど、それは全然出てきません。

『失われしクレーンの言葉』−デイヴィッド レーヴィット−
息子がゲイであることを告白することがきっかけとなり、父親が長年ゲイであることを隠していたことを、母親は会社の同僚と不倫していたことを告白し、表面的に穏やかな中流家庭を装っていた家族がばらばらになっていく話。ゲイの話ではあるけれど、自分を偽らずに本来の姿をさらけ出していくのが良いのか、周りと協調関係を保つために自分を押し殺したままで生きていくのがよいのか、というすべての人に当てはまる解釈ができると思う。



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