古本 カヌー犬ブックスへ  トップに戻る

「トリニダード組曲3 〜ゴールデンエイジ・オブ・カリプソ〜」

カリプソは1900年代頃〜20年代において、トリニダードで成立しました。初めの頃はカイソ、カリソと呼ばれていた歌曲が、20年代になるとテントと呼ばれた簡単な小屋をかまえ観客から入場料をとるようになります。演奏される歌の内容も簡単な4行詩から、演説調の8行詩となりより自由な形を取り始めます。こうしたカリプソの成立を進めたのがアッティラ・ザ・フンやエクセキューター、チーフテン・ダブラスといった20年代のカリプソニアンでした。また彼らの歌は批評性、攻撃性を特徴として、当時のイギリス植民地政府を露骨に批判したり、社会の不満をぶちまけるものだったため、観客に警察のスパイが忍び込むなど弾圧を受け、たびたび投獄させられたりもしていたそうです。

20年代後半になるとカリプソはローリング・ライオン、ロードビギナー、キング・レイディオといった偉大なカリプソニアンによって大きな発展を遂げます。34年にはアッティラ、ライオンが初めてアメリカデッカで録音するという出来事があり、録音にはビング・クロスビー、ディー・ヴァリーが立ち会い、全国放送でライオンとヴァリーがデュエットをするなど、カリプソニアンは不良の歌い手から一躍ヒーローをなります。

アメリカデッカは、その後も数々のカリプソのレコードを吹き込み、@20年代後半に成立した本場のカリプソの姿をとらえている。A30〜40年代の重要なカリプソニアン、演奏家達をほぼ完璧に網羅している。Bこれだけ大量にカリプソのレコードが録音されたレーベルがない。といった理由から、カリプソを知る上で重要なレーベルといえます。

個人的には黄金時代といわれるこの時期のカリプソは、ちょっと古すぎて、戦前の日本の歌謡曲を聴いている気分になってしまいます。いろいろ聴き込んでいくうちに良さが分かってくるのかもしれないけれど・・・・。



インデックスへ戻る