今、写真家の映画って言ったら「I Love ペッカー」か「地雷を踏んだらサヨウナラ」でしょう。ということで久しぶりにガーデンシネマに行ってきました。実はジョン・ウォーターズの作品を観るのは初めて。「ピンク・フラミンゴ」も「ポリエステル」も「シリアルママ」も観たいとは思いつつもなぜか観る機会がなかったのです。
ほのぼのとしているようで、登場人物はみんな一筋縄ではいかないちょっと変わった人ばかり。そんな人たちに対して、ペッカーは絶妙なタイミングでシャッターを切っていきます。写真というのは光量(露出)と距離(ピント)を合わせることで、どんな写真になるか決まると思うのだけど、それよりも写真を撮る人と撮られる人の(気持ちの)距離が大切なんですね。普通ならあれだけくせのある人たちが小さな町に集まって暮らせません。でもペッカーが人々の写真を撮っている姿を見ていると、それぞれが周りにいる人を尊重し認めているってことがよく分かります。・・・・なんてきれいにまとめていいのでしょうか。最後の方でニューヨークからボルチモアに来た有名な写真家や批評家たちが、バスの窓越しの風景を見ながら「あの家の階段、ペッカーの写真と同じよ」と言うところが、いわゆるニューヨークのアートシーンというものを皮肉っているようで笑えます。
ついでにパルコでやっていたジョン・ウォーターズの写真展にも行って来ました。こちらの方はジョン・ウォーターズがスクリーンやテレビの画面を撮った写真をいくつか組み合わせたもの。「これはこんな意味かな」など思いながら、組み合わされた写真を見た後で、横に記されているジョン・ウォーターズのコメント読むと、見事に裏切られたり、どうでもいいことだったり、といちいちおもしろい。どこかみうらじゅんの世界に似ているような気が・・・・。(1999.12.22)