バート・バカラック(とハル・デイヴィッド)ほど、世界中で多くのコンピレーション・アルバムが発売されているソング・ライター・チームもいないのではないかと思う。これは日本だけのことじゃなくて、レコード屋さんで輸入盤を眺めていてもそう思います。ただし日本のコンピのほうが、内容がおもしろいものが多いけれどね。
暑い夏が終わって、最近私がよく聴いているのは、そんなバート・バカラックのコンピレーション・アルバム。バカラックが似合う季節としては、個人的には5月頃の初夏が良いような気もしますが、まぁ聴きたくなってしまったのだからしょうがない。レコード屋でコンピを見つけては、会社のPCでMP3に落として、それを一日中流しっぱなしにして仕事している毎日なのです。今、私のPCには200曲以上のバカラックの曲が入っているのさ。
さてバカラック(とハル・デイヴィッド)のコンピレーションが多いのは、もちろん曲の良さというのはありますが、[1]ポピュラーだけでなく、さまざまジャンルのミュージシャンがカバーしていること。[2]曲自体が、例えば同時代のブリルビルディングのソングライターと違って、その時の時代の流行を意識していないこと。ソウルやカントリーなどを意識したものはあるけれど、それもバカラックの世界からはみ出ることはない。[3]決定的なヴァージョンが存在しないこと。もちろん「Alfie」はCilla Blackのものが一番とか「What's New Pussycat ?」はTom Jonesだよ、なんてのはありますが、例えばレノン=マッカトニーのように、結局は本人のヴァージョンが一番といったものがない。といった理由が挙げられると思ってます。
人気のある作曲家にありがちな「バカラック・ミーツ・ラテン」とか「バカラック・プレイズ・ジャズ」といった彼自身のアルバムがないことに、ちょっと驚いてます。