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「ラテン・ジャズ −その2−」

予告通りの「ラテン・ジャズ」第二弾。あえてストレートなラテンをはずして、ジャズにこだわってみたので、もしこれを見てCDやレコードを買う人がいたら「これってラテン???」と思うかもしれません。
また、今はやりの「ラテン・グルーヴ」なんてのはありませんので・・・・。


「Night Beat」−Tito Puente−
Tito PuenteがRCAで録音した「Puente Goes Jazz」の続編。ジャケットとタイトルがいいのでこちらを選びました。ちなみに「Puente Goes Jazz」は1956年、「Night Beat」は1957年に録音されました。どこか古き良き時代を思わせるような上品なラテン風味のビッグバンド・サウンドになっています。
もちろんラテン・ジャズには変わりないのですが、Tito Puenteが演奏すればラテンになるのはごく当たり前のことで、あくまでもTito Puenteがビッグバンドを率いてジャズを演奏している言った方がぴったりくるような気がします。そういう意味でビッグバンド・ジャズとしても楽しめるし、夏のラテンなBGMとしても楽しめるお得な一枚。


「The Latin Bit」−Grant Green−
ジャケットのなりきった衣装に反して(っうか、この衣装はラテンなのか、メキシコなのか?メキシコもラテンなのか?そもそも厳密にはラテンって、どこからどこを指しているのか)、演奏自体には派手な盛り上がりはありません。いつものようにグラント節で、ソウルフルに、かつ流暢にメロディを奏でている居心地の良いアルバム。夏の暑い日に木陰で休んでいるときの気分のようなアルバム、といったら大げさか。
ベースのWendel Marshall(誰?)とドラムはWillie Bobo、そしてコンゴとchekere(?)というファンキーではないけれど、しっかりとしたリズム隊の上で、Grant Greenのシングル・トーンがきれいに泳いでいるといった感じです。


「Latin Lace / Latin Affair」−George Shearing−
George Sheringのラテン風アルバム。ジャケットがいいね、っていうことでずっとアナログで欲しかった一枚でもあるのだが、CDは「Latin Lace」とのカップリングなのでこちらのほうが得なのでは、と冷静になり、タワーレコードにて1690円で衝動買い。
この頃のGeorge Sheringは、メロディを奏でるピアノとヴィブラフォンのユニゾンやブレイクとかがちょっと大げさだったりする感じが、かなりエキゾチック・サウンドっぽい。というか、活動歴からするとMartin DennyやLes Baxterが、彼の影響を受けたと考えるほうが自然なのだろうか。よく分かりませんが。なので、ラテンということで括ってしまうとちょっと違うような気がしますね(特にCandidoと並べてしまうのはどうかと思う)。


「Bucket O'Grease」−Les McCann−
KeithやJay & The Techniquesのプロデューサーとして知られるJerry RossがプロデュースしたLes McCannのラテン・アルバム。Rossはもう一枚Les McCannのプロデュースをしていてそちらはBobby Hebbの「Sunny」やBurt Bacharachの「Message To Michael」など当時のヒット曲を集めたアルバムです。
私は、Les McCannのアルバムってこれしか持っていなくて、何かのコンピレーションでしか聴いたことがなかったのだけど、イメージ的にニューソウルっていうかメロウな印象だったので、手拍子が入った楽しげなこのアルバムを聴いてちょっとびっくりしました。「Bang! Bang!」や「Watermelon Man」も収録。でもジャスというよりソウルですね。


「The Latin Side of Vince Guaraldi」−Vince Guaraldi−
Vince Guaraldiは、一時期Woody Harmanと活動し、その後、Cal Tjaderのラテン・ジャズ・バンドのピアニストになった人。自ら率いるトリオでは、1963年に「Cast Your Fate to the Wind」がトップ40ヒットになっています。私の中ではピーナッツのサントラがまず頭に浮かびます。「A Charlie Brown Christmas」とかね。1976年に48歳という若さで死去。
軽快なラテンのリズムと、ちょっと優雅でメロディアスな旋律のピアノが心地よいピアノ・アルバム。ムーディな雰囲気の「Mr. Lucky」や「Corcovado」「Star Song」、軽快なタッチの「Work Song」や「Treat Street」といった曲のバランスもとても良いし、時おり入ってくる弦の四重奏もいい味出してます。


「Thousand Finger Man」−Candido−
意図したわけではないのに、なごめるラテン&クールなラテンものが多くなってしまった中で、これはかなり浮いてしまいそうです。しかもジャズというよりファンクに近い。
ドラム、ベースそしてコンガを骨にして、ホーンセクションとちょっぴり薄いオルガンで肉を固めたって感じでしょうか。Rufus Thomasの「Jump Back」で、リズム隊のみでコンガが鳴り続けるところなんてめちゃくちゃスリリングだし、ホーンセクションとコンガ、そしてオルガンが呼応し合う「Soul Limbo」(もちろんBooker T and the MGsのカヴァー)なんていう楽しい曲もあります。そしてどの曲でもタイトルに負けないくらいの勢いでコンガが鳴りまくっております。Candidoが参加したほかのアルバムも聴いてみたい。


「El Hombre」−Pat Martino−
久しぶりに聴いていたら、台所から「懐かしい!それ私のCDだよね」と、うちの奥さん思わず声をあげたPat Martinoの初リーダー作。ちなみに二人とも持っていたので一枚は売りました。ギター、オルガン、ドラムス のトリオにフルート、そしてコンガとボンゴという編成になっています。帯に小西が「もっともクールで、もっとも知的なラテンジャズ」と書いていますが、テナーサックスじゃなくてフルートという編成もそのクールな演奏の一因になっているのではないでしょうか。もちろん1曲目の「Waltz For Geri」のファンキーな演奏もいいけれど、「El Hombre」「Cisco」でのフルートとギターのユニゾンがたまりません。キメとかもかっこいいしね。


「Latin Soul」−Latin Jazz Quintet−
Shirley ScotやEric Dolphy、Pharoah Sandersなどをフィーチャーしたアルバムを発表しているLatin Jazz Quintetは、リーダーでありパーカッションのJuan AmalbertとベースのBill Ellington(Duke Ellingtonの親戚)以外のメンバーは流動的なようです。単独名義のアルバムはこれしか持っていないので、どの時期がいいのか、なんてのはわかりませんが、このアルバムは結構好きです。迫力のある演奏でもないし、かといってリラックスしたムードってわけでもないのですが、どことなく折り目正しい感じがします。収録時間がどの曲も3〜5分台くらいというのもスクエアな感じがするでしょ。まぁ“折り目正しいラテン・ジャズ”というのも変ですけどね・・・・。


「The Colors of Latin Jazz -A Latin Vibe!-」−V.A.−
最近、いろいろな切り口でラテン・ジャズのコンピレーションがたくさん出ているので、あんまり買いたくないのだけれど、これはヴィブラフォンの演奏を集めたものということで・・・・。このシリーズも「Corcovado!」「Cubop!」「Sabroso!」「Soul Sauce!」「Samba To Bomba!」などが出ています。収録されているのは、Cal Tjaderはもちろん、Gary Burton、Tito Puente、Dave Samuelsなど12曲、コンピレーションなのでコンボ編成だったり、ビッグバンドだったり、またサウンドもさまざまですが、どれもヴィブラフォンの音が心地よい曲ばかりです。私の知識不足もあって、それぞれの出典の詳細が分からないのが難点。比較的新しいもののような気がするのですが・・・・


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