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「ハートストリング・メロディ」


「Confetti」-Les Baxter-
サーバービア関連再発で、とりわけ気に入っているCD。ときどき、というか12月になってコートが必要になる頃になると、ラックから探し出しては聴いてます。この時期に出されたこの手のレコードの数に比べると、この手の音楽をそれほど聴いているわけではないけど、50年代ハリウッドのテクニカラー映画の音楽版として、屈指の一枚と言えます。この時期のテーマ曲とも言える1曲目の「Ricordate Marcellino」、一時期は繰り返し見ていた「悲しみよこんにちは」の「セシルの踊り」、「April In Portugal」と選曲はヨーロッパ名曲集、でもアメリカ、ハリウッドから見た世界として統一されています。


「Voices In Love」-The Four Freshmen-
ジャズ/ポピュラー・ミュージックのコーラスと言ってまず思い浮かぶのは、フォア・フレッシュメンでしょう。メンバーがドラム、ベース、ギター、トロンボーンなどの楽器を担当し、自分たちで演奏もします。このアルバムはオーケストラをバックにしていますが、ビッグ・バンドや5本のギター、トロンボーンなど、さまざまな楽器と共演したアルバムを出しています。コーラスの可能性を次々と広げていくというよりも、特定の手法を完璧にこなす職人のようなグループなので、バックの編成を変えることで、自分たちの音楽の幅を広げていくという方法しかなかったのかもしれません。


「The Best Of The Mills Brothers」-The Mills Brothers-
1890年代からアメリカでは、理髪店にノド自慢の人が集まり、シンプルなクローズ・ハーモニーのコーラスを楽しむことが流行したらしいです。その流れを汲んで20年代から30年代にかけて、理髪店の一家によるコーラスグループが数多く活躍しました。ミルズ・ブラザーズはそんな時代の代表的なグループ。もちろんメンバーはみんなファミリー。声だけでなく間奏のトランベットなども口まねでしてしまう。個人的にはオーケストラをバックしたものよりも、ギターだけといった小編成の伴奏で歌われる、「Paper Doll」「Till Then」「Someday」といった曲のほうがファミリー的な感じがして好きです。


「Spring Spring Spring」-Ray Charles Singers-
レイ・チャールズ・シンガーズは、名前だけ見たときはあのレイ・チャールズのバック・シンガーかと思い、ゴスペルなイメージをずっと持っていたのだけれど、あまりにもジャケの感じがゴスペルっぽくないので試しに買ってみました。アルバムタイトルやジャケットでも分かるように、“春”をイメージとしたアルバムなのだけれど、やはりこれを春先に聴くにはちょっと重い気がします。コーラスはまぁ特出するものはありませんが、バックの編成がコンパクトで、ギターやピアノなどを効果的に使っています。特にアコーディオンの使い方やトイ・ピアノのような音色、フレーズのピアノなどが、とてもかわいらしい。


「In The Mood」-The King Sisters-
30年代から40年代にかけて流行したシスターズもの一枚。アンドリュー・シスターズやボスウェル・シスターズなどこの頃に活躍したシスターズは数知れず。このキング・シスターズを選んだのはたまたまCDラックの見つけやすいところに置いてあったから、です。このアルバムは39年から45年に録音された代表的な曲を集めたもの。スイングの時代の“のり”とポッピュラー・コーラスの楽しさが凝縮されています。解説には50年代後半のキャピタル盤ではぐっとモダンになって“フォア・フレッシュメンの女性版”とも言えるスタイルになると書いてあるけど、そちらを聴いてみたいですね。


「At The Movies」-The Ray Stanley Singers And Orchestra-
レイ・コニフ・シンガーズやジョニーマン・シンガーズなど、コーラスとオーケストラというイージーリスニングにはありがちなレコード。去年、イージーリスニングものにはまったときに、ジャケ買いした一枚。なんでこんなジャケットで買う気になったのか、今では分かりませんが、内容はなかなか良かった。割と軽快なオーケストラのアレンジがまず好感が持てるし、何より録音がいい。多分60年代初めのものだと思うのですが、全体的に適度なエコーがかかっていて、古くさい感じはないし、かといってくっきりしすぎていると言うこともない。イージーリスニングとしてすごくモダンな雰囲気が残っていると思います。


「I Presume」-The Hi-Lo's-
50年代にはフォア・フィレッシュメンと人気を二分したハイ・ローズは、ここで取り上げるにはちょっとジャズ寄りなグループかもしれない。暖かな重なるようなコーラスの曲もあるけれど、本領はやはり各メンバーの声とテクニックを駆使した曲にあります。のちのヴォーカリーズの基礎ととも言えます。64年にジャズ・ポピュラー界の状況の変化によって解散しますが、リーダーのジーン・ピュアリングは、その後ザ・シンガーズ・アンリミテッドを結成、ジャズ・コーラスの可能性を極めていくことになります。この辺もポップスのカバーで生き残りを図ろうとしたフォア・フレッシュメンとの違いが出てきてるところですね。


「The Blue Stars Of Paris」-The Blue Stars-
のちにダブルシックス・オブ・パリ→スィングル・シンガーズとなるフランスのグループ。ダブルシックス・オブ・パリはクインシー・ジョーンズやディジー・ガレスビーと共演したり、ジャズコーラスの可能性を自分たちで表現し、スィングル・シンガーズはそうした土台をヨーロッパのルーツに反映させていったグループでした。ブルースターズは、随所ででフランスらしさや、彼ららしい試みを隠し味にしつつ、表面的にはアメリカのポピュラー・ミュージックへの憧れをそのまま表現したという感じのレコード。その憧れの部分をフランス人として客観的に見ているところがこのグループのすごいところだと思います。


「Starring Jo Stafford」-Jo Stafford-
古いジャズ、ポピュラーもののコーラスを聴くようになったのは、このアルバムを聴いてから。主役のジョー・スタッフォードのバックで控えめに、そして寄り添うようなスターライターズ、パイド・パイパーズのコーラスが、古き良き時代を彷彿とさせます。暖炉の前のクリスマスツリーさえ目に浮かんでくるよう。ジョー・スタッフォードは30年代中期にスタッフォード・シスターズでキャリアをスタートさせ、後半にはパイド・パイパーズのリード・ヴォーカルとしてデビュー。その後ソロになり、50年代には「That's For Me」「You Belong To Me」などミリオンセラーを出しています。


「Breakfast at Tiffany's」-Henry Mancini-
一番上にあげた「Confetti」とともに、冬が始まる頃になると必ず聴きたくなるレコード。冬のピンと張った空気に響く感じがします。永遠の名曲「Moon River」、とぼけた感じの「Mr. Yumioshi」、コーラスが心地よい「Breakfast at Tiffany's」、スイートなラテン・タッチの「Latin Golightly」など、どの曲も聴きとばすことなんてできません。こんな名曲ばかりのサントラなんてそうはないのではないでしょうか?
そういえば昔、ヘンリー・マンシーニのサントラから、コーラスが入った曲ばかりを集めたテープを作ったことがありました。


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