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「昼下がりの音楽 −その2−」

「昼下がりの音楽 −その2−」ということで、最近よく聴いているソウル/ジャズ系のアルバムからいくつか選んでみました。こんなアルバムの中から、いくつか気に入った曲を選んでテープでも作って、ドライヴに行けたらいいなぁ、なんてちょっと思ってはいるのですが、いつのことになるのやら。車持ってないしね。


「Think Of The Children」−Satisfaction Unlimited−
H=D=Hが70年代に興したINVICTUSからの一枚。H=D=H特有の高揚感やワクワクするようなリズム感は希薄で、ノーザン・ソウルとしては「・・・・」な一枚だけれど、どこかニューソウルを意識したような、スロー〜ミディアムテンポの緩やかなグルーヴがとても心地よいアルバム。といってもCurtis Mayfieldなどのような緊迫感や、Marvin Gayeのような崇高さはまったくありません。
特に一曲目の「Bright City Light」は、私の中ではYoung Rascalsの「Groovin'」からWarの「All Day Music」にに連なる昼下がりソウルの名曲で、実を言えばこればっかり聴いています。まぁアルバムをとおしてどれも同じような曲調ばかり、って感じはするね。


「Fulfillingness' First Finale」−Stevie Wonder−
基本的には、ソウルにおいてもギターの音が好き(特にカッティング)なので、シンセ/キーボード中心のStevie Wonderの音楽にはあまり思い入れがなかったりするのですが、もちろん好きな曲はたくさんあって、このアルバムは特に大好きな一枚です。
どちらかというと昼下がりの音楽と言うより、日だまりの音楽というイメージかな。一曲目の「Smile Please」が始まるともう、冬の晴れた日に、ガラス越しに差し込む薄い陽の光を浴びながら、猫のようにのんびりしたくなります。中には「Boogie On Reggae Woman」のようにファンク調のの曲や、「Bird Of Beaty」のようにラテンを取り入れた曲(これぞ「昼下がりの音楽」?)もありますが、全体を通して私が感じるのは、前述したような暖かさややさしさだったりします。


「Extension Of A Man」−Donny Hathaway−
“スマートだけれどもゴツゴツしている”というのが、Donny Hathawayに対する私の印象。そしてそのゴツゴツしたところが、緻密さに昇華しているというのが、このアルバムに対する印象。確かにソウルという文脈に位置するアルバムなんだけど、いい意味でも悪い意味でも泥臭さというものを全く感じさせないという不思議なアルバムだと思います。
40人(だっけ?)のオーケストレーションとコーラスによるゴスペルっぽい一曲目の「I Love The Lord; He Heard My Cry」でも圧倒されますが、こちらは昼下がりにのんびりと聴くという気分ではなく。たぶんソウルとしてよりもポップスとしての完成度が高いと思われる3曲目の「Flying Easy」のほうが、気分にはちょうどいいかもしれません。ぐんぐんと上昇していくような浮遊感がね・・・・たまりません。


「Pieces Of A Man」−Gil Scot-Heron−
今さらという感じですけれど、私の中ではGil Scot-Heronブームがきていたりします。Barnard Purdie、Ron Carterのリズム隊によるかなり荒々しい演奏と、はき出すようなGil Scot-Heronのヴォーカルにもかかわらず、そして緊迫感がアルバム全体を覆っているにもかかわらず、このアルバムを聴いていると心地よい気分になってしまうのは、多分、音の隙間を縫うように、ほぼ全編にフィーチャーされたHubert Lawsによるフルートの浮遊感と、曲そのものが意外ときれいなメロディだというところが大きいのではないでしょうか。Gil Scot-Heron声自体もいいと思うしね。歌はあまりうまくないけどさ。
とにかく「Save The Children」や「I Think I'll Call It Morning」が最高!こんな曲聴きながら車を走らせたいね。


「Blacks And Blues」−Bobbi Humphrey−
アフロのジャケットが強烈な1974年にBlue Noteから発表されたアルバム。“ボビー”という名前からはじめは男の人と思ってました(そう思ってた人多いのでは・・・・)。
基本的には同時期の同レーベルのミュージシャンと同じようなソウル・ジャズ、というかプレフュージョンな内容なのだけれど、どこかさわやかな感じがするのは、フルートという楽器のせいでしょうか。
Herbie Hancockの「Head Hunters」やChick Coreaなどのアルバムにも参加しているHervey Mason(Dr)や、参加しているアルバムを挙げるとキリがないベースのChuck Rainey(B)、Jerry Peters(Key)らのタイトな演奏をバックに、Bobbi Humphreyのフルートが浮遊していきます。コーラスがよいアクセントになっているように思えます。


「Kool And The Gang」−Kool And The Gang−
どうもEarth Wind & FireとかKool And The Gangとかって、初めて聴いたディスコ系のヒット曲のイメージが大きくてなかなか聴いてみるという気分になれなかったのですが、聴いてみると全然イメージと違う面もあったりして、びっくりしてします。
このアルバムも、ヴォーカル曲がまったくないということはもちろん、ミディアム〜スローなテンポの軽快なファンクという感じで、私のKool And The Gangに対するイメージがかなり変わりました。きっとリズム隊(特にベース)がゴリゴリと全面に押し出されてなくて、ホーンセクションのアンサンブルが中心になっていることが、軽快に感じでしまう原因なんじゃないでしょうか。よくわかりませんが・・・・。
特に1曲目の「Kool & The Gang」からスローな2曲目の「Breeze & Soul」への流れが好き。


「I Like What I Like」−The Everyday People−
Sly & the Family Stoneの「Stand!」に収録されている曲名からグループ名がとられたと思われるファンク・バンド。実際につながりがあったのかということに関しては不明です。音的にはどちらかといえば、上記のKool And The GangやStevie Wonder(「Super Woman〜Where Were You When I Need You」のカヴァーあり)に近い気がします。
Sly & the Family Stoneのような高揚感(あるいは後期における押し殺したクール感)や、James BrownやFunkadelicのようなガンガンとボトムに響いてくるファンクではなく、ハーモニカや楽しげなコーラスが気分を盛り上げてくれるむしろ素朴さ、あるいはいたないファンクといった感じでしょうか。ジャケットも片田舎の街角にたたずむ(たむろう?)メンバーの色あせた写真で、そんな雰囲気を漂わせています。


「Help Us Spread The Message」−Mighty Ryders−
で、こちらもいたないファンク
ただ70年代後半の録音らしくどこかディスコ調でもあり、AORっぽい雰囲気も漂わせながら、そういった音に全然なっていないところがいい。悪く言うとすべてにおいて中途半端、でも全体としては、憎めない、何とも言えないいいグルーヴが醸し出されています。はっきりいってコーラスとかバラバラだしね。アップテンポの曲もいいけれど、昼下がりには、最後に収録されている「Ain't That Away」を聴いていたい。ここには載せていないけれど、The Fifth Dimensionの「二人の渚」をちょっと思い出しました。
DE LA SOULのサンプリング・ネタとして有名らしいのですが(どの曲か忘れた)、その辺に疎い私はまったく知らず、レコファンでジャケ買いしました。


「Perfect Angel」−Minnie Riperton−
昼下がりソウルといえば、はずせないのがLinda Lewisか、このMinnie Ripertonということで。しかも大ヒット曲「Lovin' You」収録のアルバム。でもブルースっぽいエレキギターの入る1曲の「Reasons」と「Lovin' You」は跳ばして聴いてたりして・・・・。
SSW風なギターとクセのない、でも芯のとおったヴォーカルがいい組み合わせで、洋服屋さんやカフェなどで流れて来たら、多分、ずごくうれしい気分になるだろうな、と思います。それほど頻繁に聴くアルバムではないけれど、ときどき無性に聴きたくなる1枚。ちょっとカントリー風のギターが入った「It's So Nice To (To See Old Friends)」や、イントロのスキャットが印象的な「Seeing You This Way」、クロスオーヴァーなサウンドの「Perfect Angel」などいい曲がつまってます。


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