Let's go to a cinema 2003 (2003.4.1-2003.6.30)

「Blue」
[new]
監督:安藤尋
原作:魚喃キリコ
音楽:大友良英
スチール:川内倫子
出演:市川実日子、小西真奈美、今宿麻美、仲村綾乃、高岡蒼佑、村上淳 ほか
新潟を舞台とした女子高生のお話。マンガのほうは全然知らない。作者のプロフィールを見たら1993年デビューと書いてあった。マンガを読まないせいもあるけど、93年じゃもう20代真ん中だもんなぁ。読むわけないですね。
ストーリーの中心となるのは市川実日子と小西真奈美の二人で、市川実日子がちょっと大人っぽい、自分の知らない世界にいるような小西真奈美を好きになるのですが、個人的なイメージではちょっと役柄が逆かな、と思いながら観てました。
でもだんだんと立場が逆になるというほどでもないけど、市川実日子がどんどん自分の世界を確立していって・・・という展開だったので、初めの違和感が逆に私には効果的に感じられます。
テレビや雑誌で市川実日子を見ていると童顔で不機嫌というイメージをいつまでも持ってしまうのだけれど、制服を着ているのを見ると大人になったんだなぁ、と思ってしまいますね。これはいつまでもオリーブに出ていた頃のような市川実日子を引きずっているオリーブ少女への最後の(?)サービスなのか、といったら意地悪かな。
でも個人的には可愛いという感じではないと思うのですが、表情とか動きとかすごく気になってしまう。奈良美智の描く女の子に似てるような気がします。って私だけですか?
全体的にどこかさらりとしたノスタルジック感というか過去感みたいなものが漂っていて、実はこの世界を一番表現しているのは映画ではなく川内倫子の撮るスチール写真ではないかな。
「ボーリング・フォー・コロンバイン」
[new]
監督・脚本・出演:マイケル・ムーア
出演:マリリン・マンソン、チャールトン・ヘストン、ジョージ・W・ブッシュ ほか
恵比寿ではまだ上映されていますがまだ混んでいるのかな。公開当初はちょうどアメリカのイラン攻撃開始と重なってかなり混んでいるということであきらめていたのですが、バウスで上映となったのでさっそく観に行ってみました。さすがバウスシアター。でも小さな劇場は満員に近かったけれど、それほど人が集まっているというわけではなかったです
ヨーロッパからアメリカに移住したのは詐欺師か強盗がほとんどで、カナダに移住したのが他人の奥さんを寝取った人が多くて、オーストラリアには死刑囚が渡っていった、なんでどこかの受け売りのようなの世界史(?)はにわかに信じられないけれど、相手をいかに騙すか、というかいかに自分を有利にするかということを常に考えているアメリカ人たち(特に政治家や会社上層部)を観ているとあながちウソではないのかもと思ってしまいます。まぁこの映画とは関係ありませんが・・・・。
登場人物の発言にいちいちつっこみたくなるような映画だけれど、そんなことしてもし
ょうがない。アメリカはそういう国なんだなぁ、と思うだけです。
結局のところアメリカ人をそうやって銃に駆り立てているのは誰なんでしょう?実際にはこういう風に国民を洗脳することでものすごく得をする人たちがいるのだろうなぁと思う。映画を観ているとライフル協会の会長でさえ何かにおびえてるような気がしたし、一般の人間には考えられないような裏の何かが存在しているんでしょうね。それをちょっと知りたいとは思うけれど、もちろん知る手だてもないだろうし、そもそもそれを知ったところでどうとなるものでもないです。
「少女の髪どめ」
[new]
監督・脚本・製作:マジッド・マジディ
撮影:モハマド・ダウディ
美術:ベーザド・カッザジ
出演:ホセイン・アベディニ、モハマド・アミル・ナジ、ザーラ・バーラミ、ホセイン・ラヒミ、ゴラムアリ・バクシ ほか
マジディ監督といえば「運動靴と赤い金魚」、「太陽は、ぼくの瞳」のイメージが強すぎるためか、てっきり子供が主人公の映画だと思っていたのだけれど、実際は建築現場で働く17歳の少年が主人公。
で、ラティフは建築現場で買出しやお茶くみの仕事をしているのだが、ある日同じ建築現場で働くアフガン難民のひとりが怪我をしたことから、かわりにいかにもひ弱そうな息子、ラーマトを代わりに寄越してきます。そのためラティフは力仕事をさせられるようになり、加えて新しいお茶くみが現場に好評だったことでラーマトに敵意を抱きます。しかしある日、ラーマトが女の子であることに気づき・・・・。
ラーマトが何も知らないままがむしゃらにラーマトのために動き、お金を苦心する様子は初めの頃はまだ暖かく見ていられたのですが、自分のIDカードを売ってしまったり給料を全部つぎ込んでしまうくらいからちょっと行き過ぎなんじゃないだろうか、と心配になってしまいました。確かに純粋といえば純粋なのだろうけど、もうちょっと報われるなりほかの人が気づくなりしてくれないとハラハラしちゃいますね。
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」
監督・製作:スティーブン・スピルバーグ
脚本:ジェフ・ネイサンソン
原作:フランク・W・アバグネイル、スタン・レディング
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:レオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクス、クリストファー・ウォーケン、マーティン・シーン、ナタリー・バイ、エイミー・アダムス、ジェニファー・ガーナー ほか
こういう映画に対してあれこれいうのは、かっこ悪いのであんまり言わないことにします。そもそもこの映画の前売り券を買うとついてくるパンナムのピンバッジにひかれてついチケットを買ってしまっただけで、最後の最後まで見るべきか悩んでしまいました。でも思ったことを2つだけ。
まずこれは私の偏見かもしれませんが、詐欺師のディカプリオもFBIのトム・ハンクスもあまり頭が良さそうに見えないのです。だからあんまりすごい事件に思えないんですよ。多分、実際はかなり精巧な偽装をし、FBIとの攻防も頭脳的だったんじゃないかと思うのですが、その緊迫感が全然伝わって来ません。映画の中でも、詐欺の手法も結局口八丁な場面や誰でもやるような張り替えや書き換えぐらいしか描いてないので、故意にそういう
頭脳ゲームみたいなところを外しているのかもしれません。よくわかりませんが‥‥。
あと、長い。もう少し削って1時間半くらいの作品だったらテンポもよくなって途中で飽きないような気がします。途中で両親が離婚したディカプリオとトム・ハンクスのあいだに生まれる父子の感情に重点が置かれてくるんだけれど、その辺がやはり個人的にはだらけてしまいました。
でも見る前に予想していたよりは楽しめた、というのが本音かも。多分テレビの2時間におさまるように少し削ったものが日曜日の夜に放送されていたら、つい見ちゃうだろうとと思います。そっちのほうがおもしろかったりして。
「僕のスウィング」
監督・脚本:トニー・ガトリフ
音楽:マンディーノ・ラインハルト、チャボロ・シュミット、アブデラティフ・チャラーニ、トニー・ガトリフ
出演:オスカー・コップ、ルー・レッシュ、チャボロ・シュミット、マンディーノ・ラインハルト、ベン・ズィメット、ファヴィエーヌ・マイ ほか
世の中のほんの局所でジャンゴラインハルトの流れを受けたような音楽が流行っているらしいので、この映画がその入り口となればいいなと、それだったらちょっと前のウディ・アレンの「ギター弾きの恋」でもいいのかな、なんて他人事のように思ったりして、でもチラシやポスターのかわいさからこの映画を観た人はちょっと戸惑ってしまうのかもしれません。
というのも、祖母の屋敷で夏休みを過ごしている10歳のマックスは、ある日、バーでジプシーがギターを弾いているのを見て、その音楽にひかれてしまい、ジプシーのギターの名手に弟子入りを志願します。ジプシーの街に通いつめるうちに、彼は音楽好きの仲間として迎えられ、やがてスウィングという少女に淡い恋心を抱くようになる、というストーリーなのですが、そのスウィングを演じている女の子がめちゃくちゃ濃くて、日本人の私としては幼い頃のひと夏の淡い初恋の物語としてはどうも感情移入できないから。
逆にもう一つの柱であるジプシーたちの生活は、いきいきとしていて彼らの生活の中でどれだけ音楽が大きな比重を占めているのかということがよくわかります。またひと言でジプシー、ジプシーの音楽といってもいくつもの民族のルーツが混じりあうことで成立してして、またさまざまな形態があるんだなぁ、と思います。いや個人的にはこの映画の音声だけ聴いていてもいいです。
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