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「アントニオ・タブツキ(Tabucchi Antonio)の本」

アントニオ・タブツキは1943年、イタリア・ピサ生まれ。イタリアの現代作家としては最も優れた作家として国際的な名声を得ており、「ヨーロッバ文学の最高位に位置づけられる作家」と称されています。
ポルトガルの詩人、フェルナンド・ペソアの研究家としても本国では有名で、彼の詩を初めてイタリアに紹介したり、ペソアについての論文なども多く発表しています。

1975年に「Piazza d'Italia」で小説家としてデビューし、その後も現在にいたるまでコンスタントに作品を発表し続けています。それらの多くは短編〜中編です。初期の作風としては、短編ではゲーム性の強いメタ小説的手法が多く用いられ、読者が「こう」と思って読み進めていくと、最後のの瞬間に全然違うものを提示されたり、読み方が間違っていることに気がつかされたり、といった感じのものが多い。
それでも例えばドナルド・バーセルミのような緻密な仕掛けが張り巡らされたものというより、ちょっとしたいたずら、思い違いを楽しんでいるといったものと言えると思います。

また叙情性豊かな、大げさに言えば詩的なものが中編での特徴といえるでしょう。物語の舞台となるのは、大抵、ポルトガルやインドなど、異国の地で、誰も知り合いのいない土地で主人公が何がを探しすために、動き回る、といったストーリー。主人公が本当に探しているものは明らかにされることはないけれど、異国の空気や主人公の気持ちが行間から浮き上がるような作品が多く、個人的にはタブツキの作品で好きなものが多い分野です。

90年代に入ると、具体的に言うと「供述によるとペレイラは・・・・」以降、その作風は変わってきます。推理小説風なスタイルで、時に政治的な絡みを含めて、ある事件にきっかけとして主人公がどう現実と向き合っていくか、そしてそこに至るまでの葛藤が、主題になります。

作品

「Piazza d'Italia」, 1975
「Il piccolo naviglio」, 1978)
「Il gioco del rovescio(『逆さまゲーム』)」, 1981
「Donna di Porto Pim(『島とクジラと女をめぐる断片』)」, 1983
「Notturno indiano(『インド夜想曲』)」, 1984
「Piccoli equivoci senza importanza」, 1985
「Il filo dell'orizzonte(『遠い水平線』)」, 1986
「I volatili del Beato Angelico(『ペアト・アンジェリコの翼あるもの』)」, 1987
「I dialoghi mancati」, 1988
「Un baule pieno di gente」, 1990
「L'angelo nero(『黒い天使』)」, 1991
「Sogni di sogni(『夢のなかの夢』)」, 1992
「Requiem(『レクイエム』)」, 1992
「Sostiene Pereira(『供述によるとペレイラは・・・』)」, 1994
「Gli Ultimi Tre Giorni Di Fernando Pessoa(『フェルナンド・ペソア最後の三日間』), 1994」
「La Testa Perduta Di Damasceno Monteiro(『ダマセーノ・モンテイロの失われた首』), 1997」


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