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■日々の雑記 −2004年−
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「駅前旅館」−井伏鱒二−
ついに新潮社文庫の井伏鱒二に手を伸ばした私です。上野の駅前旅館の番頭が、昔の番頭のしきたりや気質などを含め、自分たちについてのことを語るスタイルの作品。がさつさと繊細さが同居した番頭たちの生き方がストレートに描かれていてます。繊細さが後ろに見え隠れするのではなくストレートに表現されているところが、登場する番頭たちの性格と合っている感じがしていい味を出していると思う。森繁久彌主演で映画化もされているので、今度ビデオでも借りて見てみたいですね。

毎月第三水曜日に渋谷にあるエッジエンドという小さなクラブで、遊びに行くとたいてい同じ人たちが何人か集まって話してる、といった感じの小さなイベントのようなもの(といったら失礼か!?)を友達がやっていて、私も何カ月おきとかに遊びに行ったりしてるのですが、今月はちょこっとだけレコード持っていって回させてもらう予定で、それが明日なんですけど・・・・。いや、マスターひとりでやっているようなお店なのでやるのかなぁ?今年は何回「台風のせいで・・・・」ってここに書くのだろうか?このためにひさしぶりにレコード買いあさったのに、というのはウソで10月に買ったレコード、CDなんて2枚位なんですけど、やるにしても雨の中レコード(といっても15枚くらいだけど)持って会社に行くのもイヤだしね。どうなることやら。
今回は平日ということもあってか、「明日休みにしてもらうために社長と話してくる」なんて社内で誰かが言っていたけれど、明日休んでも納品日は延期されないしね。いつもなら台風が来るといって騒いでも、意外と東京近辺には近づかなくて、ちょっと雨が激しいかなっていったくらいで平穏なのだけれど、今年は先々週の例もあるし。
ちなみに明日のイベントのメンバーのひとりは、先々週の金曜も台風が近づいている中でDJをやっていたという人なのですよ。
2004.10.19

「私の食べ歩き」−獅子文六−
続けてこんな本を読んだから、というわけではないけれど、金曜日の夜は早めに会社を抜け出して家の近所の牛角で焼き肉を食べた。メニューの切り替えにあわせて半額になっていたいくつかのメニューを中心に注文したので、お腹いっぱい食べて二人で2800円。まぁ基本的に少食な夫婦ではあるんですけどね。

それにしても獅子文六にしろ吉田健一にしろほんとによく食べ、よく飲む。(石井好子の父親もかなりの大食だったらしい)だからこそ食べ物についての文章を書いてもおもしろいのだろうし、二人ともまず第一に“食べる”という欲求がストレートに出ているのがいい。“食べるからにはおいしいもの”というはその後でな感じがします。だから本にはおいしかったものが中心に書いているけれど、本には書かれないまずかったものもものすごくたくさん食べてるのだと思う。
それから、食べ物好き、飲み好きの人はたいてい歳をとると、当然なのかもしれませんが、肝臓や胃腸を壊したり、歯が悪くなったり、糖尿病になったりして、文中で「昔は〜だったのに比べて今では〜」と誰もがぼやくので、どこかで読んだような気がする病状にしばしばぶつかります。作家の晩年の病気一覧とか死因一覧とか作ってみるのもいいかも。なんて、趣味悪いですね&読んでいて暗い気分になりそう・・・・。
2004.10.17

「東京の空の下オムレツのにおいは流れる」−石井好子−
最近、夕ご飯をサンドウィッチやそばですませてしまっているせいか、なにかおいしいものが食べたい気分。そんなこというとまわりからいろいろと言われそうだけれど、“おいしいもの”というより“しっかりしたもの”に変更しておきます。
そんなことを思いつつ会社帰りの電車の中で「東京の空の下オムレツのにおいは流れる」を読んでいると、ほんとにお腹がすいてきてしまいます。
この本のポイントは、単にフランスやスペイン、東京などのどこどこで何を食べておいしかった、とか友達を呼んでなになにを作って食べた、というだけではなく、簡単ではあるけれどちゃんと作り方が書かれていること。材料をスーパーで仕入れてそれを鍋で何時間も煮たり、フライパンでさっと焼いたり、最後にチーズなどをふりかけたり・・・・なんてことが書かれていると、カタカナのなんだか分からないような外国の料理も、(それが正しいかどうかは別として)具体的に頭に浮かんできます。

ところでこの本には、「●●●さんへ」と添えられた石井好子のサインが入っていて、そのせいか状態はきれいなのにブックオフで100円で売られていました。先日も表参道から渋谷に歩いてくる道筋にある古本屋さんに「▲▲▲さんへ」と書かれた山口瞳の「行きつけの店」の単行本が置いてあって、こちらは達筆な毛筆ではんこも押してあった。ちなみに3500円。
私は本にしろレコードにしろ作者のサインをもらうということに興味はないけれど、ミオ犬はけっこうサイン好きでときどきサイン会に並んだりしている。ロジャー・ニコルスのサインの入ったCDとかもうちにあるしね。
で、話がそれてしまいましたが、そういうのが好きであろうとなかろうとサインが入っている本やレコードを中古屋さんに売ってしまうのはどうなんでしょうか。ましてや「●●●さんへ」とかわざわざ書いてもらったものを売るなんて。まぁそういう本好きのお爺さんが亡くなって、そのときに遺族が「うちのおじいさんの本を売りたいんですけど」なんて古本屋を呼んで二束三文で売り払ってしまう、なんてことはよくあるのかもしれない。骨董品なんかでも「こんなガラクタ」なんて言われそう。そうやって出てきた本がいろいろなところを回って渋谷の古本屋にたどり着いたと思うとそれはそれで感慨深い。

そしてつい山下達郎や小西康陽が死んだらそのレコードはどうなるのだろう、と思ってしまったりもする。植草甚一のレコードをタモリが引き取ったように誰かが全部引き取るのだろうか。きちんと系統立って揃っているだけに(特に達郎)もし中古屋さんにまわったり、捨てられたり、というのはあまりにももったいないような気がするのだけれど、それはそれ、ということなのだろうか。
2004.10.15

「コレクタブル絵本ストア」
いろいろ調べたり足を棒にして本屋を巡ったり、外国にしょっちゅう行ったりして、欲しい絵本を一冊ずつほどお金もスペースもないし、ついレコードとか小説とかいろいろなものに手を出しつつそのどれに対しても中途半端、小学校の頃から飛び抜けて成績の良い科目もなく、共通一次の点が良くて大学に入った私は、どうせ手に入らないのだしこういう本を見てるだけでそれだけで満足、なんて気分になったり、やっぱりこの作家の本だけは手に入れよう、なんて、右に行ったり左に行ったりと気持ちを揺らしつつこの本を眺めてます。
言い換えるなら「どうせレアなレコードなんて買わないんだからと思って、コンピで間に合わせたのに、逆にレコード屋に行く度に収録されているアーティストのレコードをチェックしてしまう」っていたところ、か。って、そのままなんだからわざわざ言い換える必要もないんですけどね。
ついでに言うならば、ミオ犬が最近「olive特別編集 雑貨少女の楽しい毎日」を買ってきまして、ここでも同じように絵本を特集があったりして、なんだか私の中でまた絵本ブームが来るんですか?来ないんですか?・・・・明日の天気予報は晴れだったけど、ほんとに晴れるの?また雨なんじゃないの?という当てにならない感じの今日この頃。でもいちおう気になる絵本作家の名前を手帖にメモってみました。

ここ何年か年の初めにダイアリーを買っても、5月頃にはすっかり持ち歩くこともなく、スケジュールも真っ白で、「平日会社に行ってるんだから書き込むことなんてほとんどないよ」なんて開き直っていたのですが、これではいかん、と最近メモ帳を持ち歩いてます。といっても欲しい本のリストとか古本屋の地図、この日記のネタ(そんなものがあるのか)、とりあえずその月の予定などを昼休みとか書いておいてるだけなんですけど。
基本的に予定があるのは、土日と平日であったとしても1日か2日だけなのだから、カレンダーに書き込む必要もなくて、普通のちいさなノートにリストにしておけば充分なんですよね。ということに今ごろ気づいたわけで、いつまで続くか分かりませんが、古本屋マップと永井龍男、山口瞳著作リストだけは、意外と役立ってます。
2004.10.13

「埋れ木」−吉田健一−
気がつけば今年最後の3連休もおしまい。雨ばっかりで何もしなかったような、ちょこちょこと動き回ったような・・・・。いや土曜日はほんとに風と雨がひどくて、髪を切ったほかはほとんど家にいたし、台風一過で28度まで気温が上がるといわれていた日曜、月曜もときおりポツポツと雨が降り出したりやんだりといった感じでどうにもやる気が出ず・・・・。

それでもとりあえず吉祥寺のfeveでやっていた「高橋みどりが考える暮らしはじめ」展を見に行ったり、ソックスで買い物して20%オフチケットをもらったり、近くの友達の家で近くの友達と集まってしゃべったり、原宿、表参道へ出てアンノン・クックでお茶したり、青山ブックセンターで立ち読みしたり・・・・してみた。でもそれはわざわざ3連休中にするべきことなのか?とどうしてもそういう気持ちになってしまうのはなぜ?気のせいか休み明けなのに体もだるい気がしてきたりする週のはじめ。
話は戻ってfeveは、ダンディゾンに行くたびにちょっとだけ気になっていたギャラリーで、今回初めて行ってみたのですが、壁の一面や階段の向こうが大きなガラスだったりするので、陽の光とても気持ちよい空間。晴れた日はどんな感じなのだろう。今度行ってみたい。展覧会の方は、というか展覧会というよりまさに「暮らしはじめ」の女の子の部屋に入ったみたいといったら、こんな部屋に住み始める女の子なんてそういないだろうからウソになりますが、私の妄想の中ではそういう感じ。高橋みどり本人も居て「昨日の初日は台風で大変だった」なんてことを誰かと話してました。
2004.10.12

「井伏鱒二文集1 思い出の人々」−井伏鱒二−
今日読む本がないというときか、好きな作家の新刊以外は、ふだんほとん新刊を買わない私ですが(画集とかは別にして)、珍しく12月までの間、井伏鱒二のこのシリーズをきちんと買ってみようと思っている。1カ月に一度の楽しみ。第2巻の「旅の出会い」ももうそろそろ出るはず。
旅の話というと木山捷平の本を思い出してしまうけれど、木山捷平が書けなくて悩んでいるときに「旅にたくさん行きなさい。そしたら書けるよ」みたいな助言をしたのは井伏鱒二だったか?違うひとだったか?忘れました。「エッセイコレクション」とかではなくて「文集」というところがいい。なんとなくだけど。

井伏鱒二は95歳まで生きていただけあって、戦前、戦中、戦後初期の同時代の作家たちをみんな見送ってから亡くなったという感じなので、この「思い出の人々」もそういう追悼文が必然的に多い。知っている作家のエピソードは興味深く読めるのは当然であるとして、知らない作家についての文章もおもしろくて、登場してくる作家の本を読みたくなってしまいます。

もちろん大きな理由も予定もないけれど、この4冊の本をとりあえず買っておいて読まないでおいて、今度旅行に行くときに持って行ったらいいのではないか、なんてことを考えたりもする。
飛行機や電車の中、ホテルのベッド、カフェでコーヒーを飲みながら、あるいはホテルのプールサイドで・・・・この本をのんびり読んでみたい。
2004.10.7

「江分利満氏の華麗な生活」−山口瞳−
話の内容はずれますが、「ku:nel」を読んでいると「東京を離れて田舎で暮らすのもいいかもなぁ」なんて思ってしまう。「贅沢しなければなんとかやっていけるんじゃないかなぁ」なんて無理か。なんも技術も持ってないしね。いや、もうその地元の工場とかお店とかに就職しちゃうんでもいいよ。って雇ってくれないですね。

さて江分利満氏の2作目。1作目よりも江分利満氏の独白、という部分が大きいので、なんだか飲み屋のオヤジの愚痴みたいな気もしてしまう。そういったら山口瞳の作品はみんなそうなってしまうんですけどね。でも私としてはもう少し周りとの関わりや動きがあった方が私は好きだ。そして「オヤジ」と書いてしまったけれど、主人公と私とでは1歳しか歳が違わないんですよね。う〜ん。「コマッタもんだ」。何がって言われると困るわけだが。
2004.10.6

「ku:nel」(Vol.10/2004.11.1)
金曜日遅くまで遊んだせいで(水曜から木曜にかけて始発まで会社にいたせいもあるかな)土曜日はなかなか起きれず、ちゃんと目が覚めたのは12時過ぎ。
日曜日が一日中雨が降って何もできなかったのを考えると、せっかく晴れたのになんてもったいないことをしたんだろうと思う。

それでも土曜日は渋谷に出てさくらやでテレビを買ったり、オ・タン・ジャディスでクレープ食べたり、パルコでシャツを買ったり、タワーレコードで本を買ったり試聴しまくったり(もうすぐ発売されるYour Song Is Good!のファーストアルバムが楽しみ!)、宇田川町のお店でモツ煮込みを食べたりと、割と盛りにだくさんに動き回る。そして4時までヨーグルトとバナナしか食べてなかったのに短時間で食べ過ぎ気味。
テレビは今まで私が一人暮らしの時に買ったビデオ一体型のものを今でも使っていたので、そろそろ買い換えたいと思っていたのです。それほど真剣にテレビを見たりビデオを借りたりするわけではないので、プラズマでも液晶でもない普通のもの。いちおうちょっと大きめの25型。
プラズマや液晶は次回だね、っていつのことになるのやら。ちなみにビデオ一体型のテレビは10年くらい使ってるはず。あと安かったので再生だけのDVDプレーヤーも購入。貯まっていたポイントを使ったので両方で15,000円もかからず。

土曜日の午前中に届きます。それまでにちょっと部屋を片づけて、TSUTAYAの会員になってなにか借りておかなくちゃね。今うちにあるDVDといえばビークルくらいなので。ついでに小津安二郎のボックスとか買ってしまおうか。そもそもビデオとかDVDの売り場とかじっくり見たことがないのでどんなものが発売されているのか分からん。

2004.10.4

「けっぱり先生」−山口瞳−
山口瞳の本にしてはストレートな作風で、ひとりの校長先生を軸にその学校で働く先生たち、新聞記者の照れのないストーリーと「教育とはなにか」という主張を熱く語っていってます。主人公≒山口瞳ではない分、物語自体の膨らみが出ているかな、という気もします。

8月に1カ月間、ロシア、キルギス、ウズベキスタンを旅行していた友達が、そのときに撮ってきた写真の写真展を白金台のProspect Hair Designという美容室でやっていて、そのオープンニングパーティとして行われたスライドショウを見に行く。フリーで建築の設計をやっている人なので、ロシアの有名らしい建物や市場の様子、食事の内容など、かなりの枚数の写真を見せてもらった。
彼の友人を中心に20名くらいの人が集まったのだが、ロシアに行ったことがある人、ロシアの建築に詳しい人が多いらしく一枚表示されるごとに、「ここは●●●だ」とか「これは有名な●●●だね」など声があがって、写真だけでなくその話も含めておもしろかった。
久しぶりに会う友達も多く、それほどたくさん話はできなかったけれど懐かしい気分。中にはもう8年くらい会っていなかった人とかも来ていて、しかも私はスライドショウの途中までその人に気がつかず、全然話もできなかったりね。いや、何を話したらいいのか?もし話してたら何を話してたのか?というより向こうが私に気づいていたのか?ちょっとだけ20代の頃の出来事が頭に浮かんだりしたスライドショウでした。

10時半頃スライドショウが終わり、周りがまだ話したりないという感じで盛り上がっている中抜け出して、下北のリヴォルバーのエイベックスCCCD弾力化(事実上撤退)&SME CCCD全面撤退を記念したイベント「やるっきゃ☆ナイト」に移動。リヴォルバーの店長さんに会うのも久しぶり。会社帰り、フルに遊んだ感じの金曜の夜、結局寝たのは午前4時。そして当然のように今日は寝坊して、起きたら嵐のテレビが始まってるという・・・・。嗚呼。
2004.10.2

「巻頭随筆III」−文藝春秋 編−
この本とは全然関係ありませんが、ちくま文庫から井伏鱒二の随筆を集めた本が出てます。全4巻。「忘れ得ぬ人々の面影」とサブタイトルがついた第1巻はもう出ていて、10月に第2巻「旅の出会い」が出るみたい。
それにしてもちくま文庫も講談社文芸文庫も普通に1000円以上するなぁ。しかも気がつくとすぐに本屋からなくなってるし。井伏鱒二ほどの作家の本を、安い値段でいつでも手軽に読むことができないという状況はどうなのか。ついでに前回の「無心状」を国立の古本屋で300円で買ったことを考えると「・・・・」な気持ちになりますね(といっても函とかにかなりシミがありますが・・・・)。

気がつけばもう9月も終わりで週末からは10月。今日は台風のせいで雨降ってますが、気温も下がってきてすっかり秋という感じになってきました。
芸術の秋というわけではないけれど、10月は「安井仲治 写真のすべて」(松濤美術館)や「ラリー・クラーク展」(ワタリウム美術館)、「バックミンスター・フラー」(ギャラリー360°)、「高橋みどり が考える 暮しはじめ」(feve)、など、行きたい展覧会がいっぱいあって今からちょっと楽しみ。8月にロシア旅行に行った友達のスライドショウなんていうもある。
どれだけ行けるかわかりませんが、散歩がてらにのんびりと回ってみようと思ってます。
2004.9.29

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